ステアリングとブレーキのシステム
この分野では、かつてはステアリング・ギアやブレーキのメカニズムにさまざまなタイプがあり、使用する車体の大小や、モデルの性格などによって使い分けられていました。
例えば、おとなしく走るセダン・タイプには、軽くて操作のしやすいボール・ナット式ステアリングにデュオサーボのドラム・ブレーキなどの組み合わせがありました。
また、スポーツ・カーやスポーティ・セダンには、切れのよいラック・ピニオン式ギアとききのよいディスク・ブレーキの組み合わせがありました。
中・大型セダンでは、操作を軽くするためにパワー・ステアリングとバキューム・サーボ・ブレーキが使われていました。
しかし最近では、高速道路の普及に伴い、普通のセダンでも必ずディスク・ブレーキとバキューム・サーボの組み合わせが使われています。
ステアリングは大衆車から小型車までがラック・ピニオンを使い、小型車以上ではリサーキュレート・ボール式が中心となっています。
パワー・ステアリングは、FF車では大衆車から取り付けられ、レイアウト上の制限からラック・ピニオン式が多いです。
また、アンチスキッド・ブレーキの自動式油圧調整弁は、FF車では大衆車にも採用され、後車輪の荷重が少ないことからくる急ブレーキ時の車体姿勢の不安定化を防いでいます。
ツインカムや排気ターボ付きエンジンの普及に伴い、日本では最高速度が毎時180キロメートルにおさえられているとはいえ、いわゆるGTタイプの車両では、高速走行時の直進性向上やハンドルの切りすぎによる危険を防ぐための操舵力可変式のパワー・ステアリングを採用する例も増えました。
エンジン回転数や車速に応じて、自動的に油圧をコントロールしているのです。